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UHF帯RFID高出力リーダの運用方法をわかりやすく解説!

UHF帯RFID高出力リーダの運用方法をわかりやすく解説!

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UHF帯RFID高出力リーダの運用方法をわかりやすく解説!

「物流倉庫の棚卸し作業を劇的に効率化したい」
「製造ラインでの部品管理の精度を向上させたい」

このような課題をお持ちで、UHF帯RFIDの導入を検討されている方も多いのではないでしょうか?
広範囲のタグを一括で高速に読み取れる「高出力リーダ」は、業務効率を飛躍的に向上させる強力なツールです。

しかし、その導入を前に「免許局?登録局?何が違うの?」「電波の干渉ってどう対策すればいいの?」
「専門用語が多くて、運用ルールが複雑そう…」といった壁に突き当たっていませんか?

本コラムでは、専門知識がない方でも「なるほど、そういうことか!」と納得できるよう、
タカヤのUHF帯RFID高出力リーダを運用するための「キホン」から、複数台を設置する際の注意点まで、図解や具体例を交えながら解説します。




1. タカヤのUHF帯RFID高出力リーダ

タカヤのUHF帯RFID高出力リーダは「免許局」に該当します


免許局とは、無線局免許を取得して運用する無線設備です。
タカヤの高出力リーダは構内無線局または陸上移動局として運用される「免許局」に該当します。 
(※2026年4月時点の製品ラインナップです)

「登録局」と「免許局」の主な違いは下表の通りです。


※1 LBT(Listen Before Talk)は、送信前に周囲の電波を確認し、他の電波がある場合は送信を控える仕組みです。
   そのため干渉を抑えやすい一方で、送信待ちが発生し、読取の遅延や抜けが発生する場合があります。


※下表は2026年5月現在のUHF帯RFID製品ラインナップです。
※型番をクリックすると各製品ページに遷移します。

     送信出力250mW以下 送信出力1W以下
  UTR-SUN02-4CH UTR-SUN02-8CH UTR-SUN02V-8CH UTR-SHR201 UTR-G001AS UTRX-LUN01AS-8CH
登録局 × × × × × ×
免許局 × ×   × ×  〇 〇 
特定小電力
※申請不要
 〇   〇   〇   〇 × ×

 



2. 免許局リーダの他リーダへの影響


「免許局」リーダ同士の影響

免許局は、適切にチャネル設計された環境では同一エリアに複数設置が可能であり、通常運用においてリーダ同士の干渉は発生しにくい特性があります。

※ 免許局リーダの台数が多く、チャネル分離が困難で同一チャネルを使用する場合には、干渉の影響を低減するため、
  RFタグの変調方式はMiller Subcarrier M=4方式(※受信感度が高く、安定した通信が可能)の使用を推奨します。

「登録局」や「特定小電力無線局」リーダへの影響

一方で、免許局はLBT制御を行わず送信を行うため、登録局および特定小電力無線局に対して与干渉となる可能性があります。
                        

他リーダへの影響を低減するために、次項以降に示す運用上の配慮が必要です。




3. 干渉対策の基本的な運用方法

➀リーダ同士の「物理的な距離」を離す(物理的対策)


➁アンテナの方向を変える(物理的対策)


➂電波的に遮蔽する(物理的対策)



与干渉の影響を回避する物理的な方法として上記の方法がありますが…

                     
障害物のある実環境においても、干渉を避けるためには数十~数百メートルの離隔距離が必要です。
しかし、物理的な距離だけで干渉を完全に防ぐことは困難です。そのため、電波の送信タイミングをずらす(時間的な分離)や、異なるチャンネルを使用する(周波数的な分離)といった対策を組み合わせる必要があります。

④電波の同時送信を避ける(時間的分離)

例1) センサー連動で対象物が存在する場合にのみ電波を出す


例2) 画面操作により電波を出す


例3) 送信間隔の調整



⑤免許局と他無線局の「チャンネル(周波数)」を十分に離して運用する(周波数的分離)

免許局は「5ch・11ch・17ch・23ch」の4つチャンネルを送信専用チャネルとして使用可能ですが…
                            

※チャネル運用の注意点

23ch:登録局優先のため、使用は極力避ける

17ch:構内無線局優先のため、陸上移動局の場合、使用は極力避ける

凡例
◎  :優先的に使用可能なチャンネル
〇  :他局の干渉が無ければ使用可能
△  :他システムへの影響を考慮し、極力使用しない
△A:アクティブタグ優先(使用する場合は送信時間制限・キャリアセンス要件に従う)
☓または空白:使用不可




4. 複数台設置(密集環境)での注意点

【!】タグ受信エラーについて

RFタグが、他システムのリーダからの送信波(干渉波)の影響で、自システムのリーダのコマンドが正しく認識できず、応答ができなくなることを「タグ受信エラー」と呼びます。



➀密集環境での対策

密集環境におけるタグ受信エラーを緩和するには、リーダからRFタグまでの距離に対して、RFタグから他システムのリーダまでの距離を十分確保し、事前に無干渉状態を確認した後に使用することが推奨されます。



➁周波数分離

リーダ同士の距離が近い場合は周波数(チャネル)を離すことにより干渉の影響を低減することが可能です。



➂必要最小限の出力で電波を出す

近隣に設置されたリーダが、最大出力で電波を出すと相互干渉の影響を与える空間的な範囲が大きくなります。相互干渉の影響を少なくするためには、必要最小限の出力で電波を出すことが推奨されます。



④電波の同時送信を避ける

電波を出すタイミングを制御することで近隣に設置されたリーダへの与干渉を低減できます。

(例)

 - センサー連動で対象物が存在する場合にのみ電波を出す

 - 画面操作により電波を出す

 - 送信間隔の調整



5. コラム全体を通してのまとめ

今回は、UHF帯RFID高出力リーダの運用方法について、免許局の特性から具体的な干渉対策までを解説しました。
最後に、本コラムの重要なポイントを振り返ります。

UHF帯RFID高出力リーダは、その性能を最大限に引き出すことで、貴社の在庫管理や物流業務の効率化に貢献します。一見複雑に思えるルールも、一つひとつ理解すれば、安全かつ効果的に運用することが可能です。
本コラムが、皆様のUHF帯RFID導入・運用における一助となれば幸いです。ご不明な点や、より具体的な運用方法についてのご相談がございましたら、お気軽にタカヤへお問い合わせください。



タカヤのUHF帯RFID製品

ご使用するRFタグ、交信距離、設置環境などご利用シーンに合わせて、リーダライタとアンテナを組み合わせ使用可能です。豊富なラインナップから最適な組み合わせを選定いたします。

 

RFIDを使用した課題解決はタカヤへ

タカヤは、25年以上にわたりRFIDリーダライタを製造してきた老舗メーカーです。当社は、信頼性の高い製品を提供するだけでなく、迅速に対応できるサポート体制を整えています。充実した製品資料や貸出用デモ機器は、国産メーカーならではの行き届いたサービスとして、多くのお客様から高く評価されています。またRFID技術は、施設の入退場管理、工場の工程管理、倉庫の入出荷検品など、さまざまな分野で活躍しています。私たちは、RFID技術を活用したデジタル化や業務改善に取り組みたい企業様に対し、最適な活用法をトータルで提案いたします。業務課題が明確になっているお客様、既存の運用に問題を感じているというお客様も、ぜひ一度タカヤにお問い合わせください。

 

 

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